目指せ、自転車星人!

何歳までも自転車生活

222BRM埼玉200km(1/3)

20日(金)減量の手をゆるめカーボローディングと称して夕食を太りにくいイタリアンで。満腹。
21日(土)昼食は真剣にカーボローディング。普段は食べないジャンクな中華まんやおにぎりをお腹いっぱいがんばって食べる。
帰宅し納豆がメインの軽い夕食を済ませてクルマに自転車と遠征荷物を積み込み、所沢の実家へ。夜9時過ぎに到着。ボトルとドリンク粉末をキッチンに用意し、お風呂にはいって横になる。枕元には持参の目覚まし、明日朝着るレーシングウェアを用意。集合場所までの地図を調べていたら眠くなった。11時頃寝つく。

22日(日)午前3時起床。手早く着替え、ドリンクを作る。忘れ物のないよう遠征バッグに荷物を詰め、3時30分出発。コンビニに寄り、普段食べられない高カロリーの菓子パンとおにぎりを山のように買い込む。さっそく運転しながら食べ始める。
初ブルベということで勝手がわからず気が急くので、高速を使う。1時間くらいかかり午前4時40分集合場所の越生に到着。まだ真っ暗。6時スタートの人は頭にライトをつけ準備に余念がない。外は寒いし6時30分スタートの私はクルマで待機。5時になり6時スタートの受け付けがはじまったようなので下見に行きがてらトイレへ。
クルマに戻り朝食の残りを片付けた。朝だけで1151kcalも食べた。6時半スタートの受け付けがはじまったので、送られてきたはがきに署名捺印したものを提出。代わりにブルベカードを受け取り、必要事項を記入する。まだ暗くてライトなしでは読み書きできない。ついでにもう一度トイレ。
ようやく空が白んできた。細かい作業ができる程度に明るくなったのでクルマから自転車を出して出発準備。前ライトは二灯。200kmなのでテールランプはひとつでいい。替え電池はサドルバッグへ。予備チューブは二本。
ドリンクはクエン酸&BCAAとCCDを一本ずつ。クエン酸─は粉のままさらに2袋携帯。補給食は終盤用のパワーバーを4本。前半はコンビニで調達予定。
ロードレーシングシューズの軽いほうを履き、シューズカバーをつける。カバーも軽量の靴下に穴を開けたようなタイプ。このカバーを履くとしっかり締めつけられるのでサイクリングの今日なら途中ストラップを締め直す必要がないだろう。
ウィンドブレーカーを重ね、上衣は4枚。下はひざ上のレーシングパンツにロングタイツの2枚重ね。
自転車で出発地点へ移動。ブリーフィングがはじまる。キューシートとコマ図というコース資料が事前にインターネット経由で提供されているので、それを印刷し各自見やすいように加工して持つ。私は必要なところが見えるように畳んで防水マップケースに入れてきた。ブリーフィングではコースで間違いやすい地点の注意などが告げられた。赤ボールペンで記入していく。GPSにデータ入力をしてきた人も多く見受けられた。私は2005年に四国を自転車で回って以来久しくGPSは使っていないが、次回のブルベからは活用しようと思った。

ブリーフィングが終わるとすぐブルベカードに出走サインを受ける。受けた人から走り出していい。マップケースの下側にブルベカードを押し込み、シールパックをしっかり閉じて5番目くらいに出た。夜はすっかり明けている。テールランプは電池節約のため点滅。
「さあ、今日はこれから206kmも走るんだ。試走レポートでは最初にふたつ峠があるって書いてあったけど、あとは最後に横川の手前で登るだけかな」と能天気な予測を立てて心拍170HRくらいで集団になり楽しく突っ走る。しかしこれだと1時間半くらいしか体力が持たないので、単独走になってしまうが157HR前後にペースを落とした。これなら10時間は走り続けられる。後続にどんどん抜かれる。「何でみんなあんなに急いでいるのかな? まだ元気だからかな」と、ちょっと気になった。
11.1km地点から最初の松郷峠への登りが始まった。標高230mの峠。36×27Tを使い切ってクリアした。気温-4℃。下りは寒い。下りきってクエン酸…を飲もうとしたらボトルの飲み口が凍結してしまって飲料が出てこない。「飲みたいなー、でも進まないと」。前後ボトルの入れ換えは私の場合走りながらだと懐を使ってするのだが、気温が低く前をはだける勇気が出ない。こんな時に限って信号待ちもない。困っているうちに24.4km地点からの今日のメインイベント定峯峠620mへの登りが始まるところにやって来た。
バス停のところにトイレがあるのが見えた。一人停まっているようだ。「そうだ私もここで用を足して、ついでにボトルの様子を見てみよう」と決める。前側につけていたボトルの口は動かないほど凍っており、中もシャーベット状態。後側につけていたCCDは凍っていなかった。エネルギー量の多いCCDを摂りだすにはまだ早いのだが水分は摂らなければならないので前のケージに移した。準備段階で重いボトルは一本にしようか迷ったのだが、落とすこともあるしやはり二本携行と決めた。落としはしなかったが飲めなくなるとは。やはり二本持ってきてよかった。

さあ、水分補給に問題なくなったところで登りにチャレンジ! この時点では予習不足で標高を知らなかったのが幸いした。「これを越えなきゃ横川には行かれないんだから」と36×21~27Tを使い淡々と脚を回し続ける。
そのうち何人かを抜く。声をかけると私より遅い人はみな脚が攣ってしまっているという。中には私より30分早くスタートした人もいた。励ましながら抜いて登る。登る。
ふと気になって工事の信号待ちで第1チェックポイントの制限時間を確認する。「えっ…あと15kmもあるのに30分後にタイムアウト~??? あとどれくらいこの登りは続くかわからないけど、できるだけ速く登らなきゃ」と気があせる。「でもここで脚を使い過ぎたら、そのあとどうなっちゃうんだろ~?」と不安もよぎる。「でも第1チェックポイントで失格になってもそのまま帰るのはいやだ。失格でも200km走りきりたい」とかいろいろな考えが交錯する。 「私だって26km/hくらいで巡行しているのに間に合わないなんて。だからみんなあんなに平坦を飛ばしていたのか」。
それからまだしばらくかかったがようやく頂上をクリア。頂上で大勢停まって休んでいる。「あの人たちは私より30分遅い7時スタートの人たちなんだ。だからのんびりしているんだ」と一人合点し、泣きそうになりながら凍ったところもあるタイトなダウンヒルに突っ込んでいった。カバーをしていない耳が冷たい。クロロプレーンの防寒防水手袋も高速だと風が通ってしまい手が冷たい。登り口でウィンドブレーカーを脱いだまま下りに入ったことを後悔する。エアブロックタイプで-5℃まで対応のジャケットだが、お腹が冷えちゃうよ~。冷えすぎると突然体が思うように動かなくなり、ブレーキも握れなくなるということがある。「そんなのいやだ~、失格はもっといやだ~」とわめきながら無我夢中で下りきった。あと1分でタイムアウトというときに信号待ちで二人組に追いつき確認すると、私がタイムアウト時間を1時間早く勘違いしていたことが判明。 激しく脱力したが「このまま終わりにならなくてよかった」と第1チェックポイントのコンビニ駐車場に滑り込んだ。