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何歳までも自転車生活

リアルかすいちセンチュリーライド160km+輪行

1012日に超大型で強い台風19号が通過し、私が普段サイクリングしている範囲でも大きな被害がありました。

 

久慈川の木崎橋(沈水橋)は部分流失

 

月末に同行が予定されていた海外からのサイクリングツアーは、訪問地での断水等の復旧見込みが立たず大幅延期になり、頼まれていた数日分のルート試走もキャンセル。空いてしまったスケジュールを、リアルかすいちセンチュリーライド160kmにあてることにしました。 

 

リアルかすいち160は、霞ヶ浦水系を大きくめぐるため霞ヶ浦本湖の西浦だけでなく北浦の周辺も走ります。北浦の湖岸路はまだ完全には舗装されておらず、今回のルートでも短いながら5箇所ほど未舗装のグラベル区間があります。クルマが通るため大きくえぐれ、敷かれた砕石がパンクの原因になるためあなどれません。

 

台風19号以来荒れてしまった道を走らざるを得ず、ウインタートレーニング仕様に前倒ししてグラベルロードタイヤと手組みの軽量頑丈なホイールを主戦のクロモリロードバイクに装着していました。この際スリックタイヤに戻さずリアルかすいちはグラベルタイヤで走ってしまおうと決めました。しかしグラベルはオフロードタイヤなのでスリックに比べて舗装路の走行抵抗は1.21.5倍になります。往路44kmをはりきって自走で行くと、160チャレンジの早い段階でパフォーマンスが低下してしまうかもしれません。脚を温存して一撃で完走し無事に帰宅するため、行きも帰りも輪行することにしました。

帰りを輪行にするのは、チャレンジが終わって集中力が落ちた状態で不慣れな暗い道を走りたくないからです。自宅までを含めてのチャレンジならもちろん日が暮れても走りますが、かすいちキャンペーンはかすみキッチンがゴール。最寄の神立駅まではなんとか薄暮のうちにたどり着けますが、それ以上走るのは何もかかっていないのにリスクだけがあり無理しすぎです。そのようなわけで帰りも輪行にしました。

 

1026日 土曜日

 

昨日は大雨でダイヤが乱れたが、今日の始発はちゃんと動くのだろうか。公式の情報更新は午前4時なのでとりあえず駅に行って様子を見ることにする。

上りの始発列車に向けて真っ暗な中自走開始。駅での輪行パッキングがあるため余裕をとると往路を自走するよりかなり早く出なければならない。しかし脚を温存できるのと、140と同じ時間に出発し自走するよりは十数分早くスタートできるはずだ。4時を過ぎて運休等の情報は無く、改札口のシャッターがほどなく開いたので自転車を分解した。

 

降車後自転車を組み立てるのだが、私のクロモリロードバイクでは、35cタイヤは後のブレーキシューに干渉して後輪は空気を抜かないと脱着できない。25cに比べてエアボリュームがかなり大きいので普段携帯している重量55gのインフレーターでは力不足かも。エマージェンシーではなく、空気を2回も入れ直すならと10年以上前の新発売直後に手にいれたエアゲージ付きの携帯フロアポンプをリュックサックに押し込んできた。

 

輪行袋や携帯工具など常時使わない重いものはサドルバッグに収納。走り出し体調を整えつつ補給食を入手してかすみキッチンへ。140の帰りも輪行にしてこの道を走ったが、はからずも今日のための下見になった。逆走とはいえ一度走った道は迷う心配がなくどんどん前に進め時間節約できる。

途中、低くなっているところで道路冠水。クルマが来たので先に通ってもらい水の深さを観察した。クランク下死点でもギリギリ靴が浸水せずに行けそう。マンホール蓋やグレーチングがずれていたりすると危険なので、クルマのわだちをトレースしてそろそろと自転車を進めた。低地を多く走る今日の160kmには、昨日の大雨の影響が思ったよりありそうだ。

 

かすみキッチンに午前6時20分すぎ到着。ボトルに水を足し、6時30分ツール・ドのリアルかすいち160をスタート。今日は湖岸路で土浦へ。天気は晴れ、風は微風の予報。初めて強風でない日に霞ヶ浦を走れそう! リミットタイムは17時だ。

 

何か所か道路冠水があったが足を濡らすことなくPC1霞ヶ浦総合公園に到着。チェックインし、スマホで写真を撮ってルート表示に戻そうとしたらアプリが停止。やれやれ今日はここからずっとルートラボのナビか。でもバッテリー消費はツール・ドより少ないはずだから、GPSサイコンの簡易地図併用で何とかなるだろう。

 

 

 

 

それと暗いうちに家を出たのでアイウェアを忘れてしまっていた。晩秋になりコンビニにはもうサングラスは売っていない。虫やホコリ、日射で目が傷むからアイウェアは欠かさないことにしているのに、今日は仕方ないか。(帰ってきてから分かったことだが、午前7時開店のワークマンには保護メガネがあるということなので、知っていればほとんどルートオフせずに土浦で入手可能であった)

 

PC2大須賀津農村公園で8時30分、予定通り。今日は古渡のコンビニに寄り補給小休止。

PC3和田公園では撮影のみで予定に対して45分の貯金。走行予定は緩めに立て、その2〜30分前を走れればパンク対応も無理なくでき終日楽しいと思う。ここからの区間は数台のロードバイクと一緒に先頭交代して快調に走った。

 

北利根橋を歩道側へくぐる下の道は冠水しているのが見えて通らず、まっすぐ橋に上がって車道で橋を渡り、左折を3回し常陸利根川に沿って潮来へ向かった。同走者とあまり話さなかったのでどこを目指しているかわからずあいさつせずに別れてしまった。もうだれもついてこない。

PC4潮来あやめ園は10時30分で貯金1時間。写真撮影をするため止まったタイミングで素早く補給をとる。

日差しは暖かく風は穏やかだ。外浪逆浦(そとなさかうら)に沿って走りPC5水郷とんぼ公園。

バスフィッシングの有名ポイントなだけに大勢のオカッパリ(ボートを使わず岸から釣る人)がいてポイントとクルマを絶えず誰かが行き来しているので、減速し注意して進む。子どもも多い。また、急いでポイント移動するためか湖岸路をすごいスピードで走るクルマが多い。アングラーとサイクリストの相互理解は今後課題になるかもしれない。そんなことを考えている間に北浦湖岸から離れた。

 

赤い鹿島神宮西の一之鳥居

 

丘の上のPC6なめがたファーマーズヴィレッジ。廃校になった校舎をきれいに改修し地域の人の交流や観光拠点として活用している。外で立ったまま手持ちの補給食を多めに食べた。

 

長い距離のチャレンジ中、私は昼食をとらないがルート沿いはよく観察して走るようにしている。すごく気になったものは止まって撮影もする。いずれ再訪して何倍も楽しむためだ。昼食はその時でいい。今日全てを手にする必要はないのだ。

かすいちマイスターを目指すということは、霞ヶ浦・北浦や佐原周辺までを何回にも分けて誰かとゆっくり再訪しかすいちチャレンジ中の何十倍も楽しんでくださいというメッセージを受け取ることだし、マイスターになってからはこの地域の楽しさ素敵さを自分なりの表現で発信する使命を帯びるものと考えている。

 

ここでも1時間の貯金。気合いを入れ直し再始動。北浦大橋に向かって台地を下り大橋を渡る。ないだ湖面は深い青色。着色レンズを通さず裸眼で見つめていると吸い込まれてしまいそうだ。

北浦の東岸は丘が迫っていて太平洋からの北東風があまり当たらず走りやすい。しかし未舗装区間が登場。深くえぐれた穴に雨水が溜まり、泥で濁った水たまりが連続している。普段は避けて走るが、今日はこのためにグラベルロードタイヤで来たのさ。

キャホーと泥水を蹴散らして走り抜ける!

クロモリロードくん、ごめんよ〜。

MAVICリムさん、ごめんなさい!

未舗装区間をハイテンションで爆走してしまったためずいぶん脚を使った。

 

湖岸を離れ県道に出るとコンビニがあり補給休憩。鹿嶋方面へ行くときはこの近くを通るので土地勘がある。

 

PC7北浦湖畔駅はそうとは思わぬ高架上にあるため見つけるのに苦労した人もいたそうだが、駅への旧道も私には馴染みがあり楽しく走った。駅前広場にはトイレと水飲み場があり、休憩給水ポイントとして今後のために記憶する。

 

 

旧道先で県道を横切り一段下がった農道で湖岸路に移動するのだが、冠水通行止めの表示。少し先でも湖岸路に上がれるので県道を進む。無事ルートに乗って北浦を離れ西浦に向かう。若干のアップダウンがあり、新選組芹沢鴨の生家あたりでは急な登坂があった。

天気が良くサイコンの筐体温度は30℃まで上がった。ずっと発汗があるのでスポーツ用イオン飲料をボトルに入れ飲んできたのだが頭痛がしてきた。軽い低ナトリウム血症だろうと持参の塩タブレットをポケットから取り出し走りながら舐める。連続して3個食べたところで頭痛は収まり、ついに霞ヶ浦本湖の西浦へ戻ってきた。

 

 

PC8の『茨城百景桃浦』の碑で自転車を置き撮影。未舗装区間ではしゃぎすぎたせいか、はたまた走行抵抗の大きいオフロードタイヤのせいかめずらしく腿裏にキテいる。ルート設計者の田代恭祟氏は自転車乗りとしてこの碑はチェックポイントとして外せなかったに違いない(笑)

 

土曜日に開いている郵便局に寄ったりしたので貯金をその分吐き出しここで予定より40分先行になる。完走は堅いし一息つこう。

クーベルチュールチョコレートをはさんだサンドイッチをリュックサックに入れたままここまで運搬してしまった。23℃で液体になってしまうチョコだ。気温と体温でまずいことになっているだろう。人目のないところで食べてしまうことにして水門脇の湖側の階段で今日初めて座って休憩。その先の高浜のコンビニは余裕で今日もパス。

 

脚は売り切れてしまったが疲れから痛みを起こさないようペダリングフォームをチェックしながら湖岸に沿って回復走で楽しく走る。この先は先日の140と同じルートとチェックポイント。丘に登ればもう道を間違えることはないので160kmの最終盤を名残惜しみ楽しんだ。

 

かすみキッチンには16時ちょうどにゴール。写真認定で無事160フィニッシャーに。日没が早まり17時前なので今日はここで飲食せず、すぐに神立駅に向かう。朝の道路冠水は解消していたが泥は厚く堆積していた。駅での輪行パッキングが終わった頃には真っ暗になった。

 

降車し自転車を組み立て、リアタイヤを充分加圧して19時頃帰宅。さすがにちょっと疲れたが、前日の大雨で路面状態が良くない今日はパンクの可能性の低いグラベルロードタイヤを選んでよかった。

 

実はスリックタイヤでのこの距離ならそれほどチャレンジングでは無かった。140のときの往路自走で完走確実なデータが取れているからだ。今回走行抵抗の大きなグラベルロードタイヤにしたことでリアルかすいちの達成感は倍になったように思う。

 

本日の総走行距離は202kmであった。

 

 

かすいちマイスターまで残すはmini 60kmのみ。

チャレンジとはいえ短距離。往復自走で一日遊びまくってやる〜(笑)